「赤茶色のプレッピー」今週の大江千里
今週の一曲は「赤茶色のプレッピー」です。この曲は一言で言うと、弾けた曲なんですね。イントロからそうなんですよ。よーく聴いてみてほしいのが、一番最初の部分で、ちょっと文で説明するのが難しいのですが、一応・・・


さぁさぁ、手を叩く準備を・・・四等分したもののうち、一番左を見てください。普通なら「タンタンタタタタ」と叩きます(タのところで叩きます)。ですが・・・ピンクで囲った所に注目してくださいね。これでちょっと変わるんですね。「タンタンタッタタッタ」となります。ちょっと難しいかったですよね・・・ですが、とりあえず何が言いたいかと言うと、彼女が「小走り」で駆け寄ってくるのではなく「スキップ」で、といったイメージでしょうかね。
さて、ここから少し歌詞の内容の考察に移ります。余談ですが、1979年にサザンオールスターズが「いとしのエリー」という曲を発表しました。それで、「すてきにin your sight」という歌詞がありますが、注目してほしいのは音符の数と言葉の数です。
日本語では五十音の1字で1音符、英語は1単語1音符です。当時は、英単語も五十音に直した時の字の数だけ音符を取るのが主流だったようです。なので、「in your sight(音符3つ)」も「インユアサイト(音符7つ)」となるはずだったとも言えますが、サザンは違った。この邦楽と洋楽を混ぜたスタイル、当時では極めて斬新なアイディだったそうです。
それと比較して、「赤茶色のプレッピー」、最初のフレーズは「MOON LIGHT に照らされて」ですね。楽譜で表すと、こう。
この曲を作っていたのは大体1983、4年ですかね(1985年のアルバム曲ですから)、先ほどのサザンらの斬新なアイディアはおそらく徐々に広まってきた時代でしょう。でも大江千里は違った(もちろん大江千里に限ったことではないです。邦楽のスタイルが1音1音符だから当然と言えば当然ですがね笑)ここでは、MOONで2音符、LIGHTで3音符です。さらに、プレッピーとは"アメリカ"の一流私立大学に通ういわゆる「坊ちゃん」「嬢ちゃん」という意味であるということ。で、何が言いたいのかというと、つまり、アメリカ風を意識して、1単語1音符(MOONとLIGHTで1音符ずつ)にしても良かったんじゃないかなー?ってことです。←これは私の勝手な意見ですので、音楽のメロディーや歌詞とは、実際はほぼ関係ないと思います笑
難しくて変な話はこれまでにして・・・次。「一緒に抜け出したFriday Night」「最終の電車」「しょっぱいKISSをしたFriday Night」とありますね。さてこの「Friday Night」というのが前から決めてた特別なデート日(一日)のある瞬間なのか、それとも、毎週(毎週でなくても定期的に)金曜日の夜がデート日だったのか。想像が膨らみますね。
そんで「君が本気で怒るところ ぼくは一番好きだよ」とありますが、何をやらかしたんでしょうかね笑 ですが、実は私もこの気持ちわかるんですよね〜 本気とありますが本気と冗談が8:2くらいの割合だと勝手に思ってます笑
「肩に落ちた茶色のくせ毛が 手のひらで揺れ始める」。ここからが本領発揮。実際に曲を聴くとわかると思いますが、序盤ゆったりしていた曲調(金曜日の夜、人のほとんどいない最終電車内でゆったりと電車の動きに揺られている感じをイメージしてます)が、ここら辺から盛り上がってくるんですね。「手のひらで」あたりからエレピの音が「じゃんじゃんじゃんじゃん」と一定のリズムを刻むんです。サビへ向けテンポよく跳ねていく場面です。
「赤茶色のプレッピー 気分はいつもフラッパー」。これ初めて聴いたのが中学を卒業した時の春休み、2014年3月27日(木)の夜、東北にある祖母の家へ友達3人と向かっている途中の電車内でした←惜しくもFriday Nightではない。サビの部分。わけわかんないんですね笑 プレッピー?フラッパー?始めはカタカナで聴いた感触がちょっと似ているからリズミカルで意味の特にない曲かなと思ってました笑 プレッピースタイル、赤茶色のジャケットか何かを着てるんですかね・・・そんでもってフラッパー(=おてんば娘)と。先ほど飛ばしましたがAメロに「お気に入りのSTEP」とありますよね。お気に入りのステップがあるくらい弾けたおてんば娘さん、と私なりに考えてます。
イントロと一番だけでこんなに書いてしまったのでここまでついてこれるのは本当の千里ストの皆さんだけですよね、きっと笑 この曲、本当に好きなんですよ。初めて聴いた日から、高校に入学した当初(5月くらいまで)は毎日5回は「赤茶色のプレッピー→六甲おろしふいた→sexuality→ROLLING BOYS IN TOWN」のリピートですよ笑 それだけハマってました。
さて、続けますが。この曲の中で私が思う一番の残念なポイントは良い曲なだけに歌詞がもうなかったのか2番がないことなんですよ。大江千里といえば「Aメロ→Bメロ→サビ→Aメロ→Bメロ→サビ→間奏→つなぎ(Bメロと同じこともある)→サビ」が主流ですよね。ただ、これは「Aメロ→Bメロ→サビ→間奏→つなぎ→サビ」と2番がないんですよ。もうちょっとこの曲の雰囲気を楽しみたかったかな、というのが率直な意見です。
「あとどれくらい 張り合ったら 本当のことが見えるの」って、今まで見えてなかったんかい!と思ったりして・・・まぁ、私がいうのもアレですが、恋愛に本当も何も見えるもんじゃ、そうそうないとは思ってますがね☆ ただし、「意地を張るほど好きな君の」左でも右でもどちらでも私はいますよ・・・大体車道側を歩くように今までしてきましたが(そんなことどうでもいいわ!)
「誰よりも まず先 行かなきゃ始まらない」「誰よりも まず側にいなきゃ やりきれない」「君のためならこの命を投げ出したい」。「格好悪いふられ方」に代表されるようにダサい男の曲を作ってきたイメージがあるなか、後期の「未来乗車券」「ファーストクラス」のようにストレートに幸せ感漂う曲が、初期のアルバムにあることもこの曲の魅力でもあると思うんです。
あと、この曲の魅力はコーラスだと思います。曲の半分はコーラスがついてると思うんですよ。「気の早い夏をだきしめて」から始まって、多様な歌い方で流麗で。(この曲のコーラスが本当に大好きで、カラオケでコーラス部分を練習したこともあります笑)「君が本気で怒るところ」からしばらくはやや小さめのストリングスが入っていて(コーラスの力が強すぎてドラマチックな展開が作れないからあえて、微音のストリングスにしたのかなと思ったり思わなかったり)、「手のひらで揺れ始める」からコーラスもバックミュージックも徐々に盛り上がっていく。サビもコーラスが綺麗ですよね。
ついでに言っておくと、アルバム「未成年」の頃はまだレコードもあって、アルバムを聴く上でA面・B面という概念が強かったと思うんです。中にはB面から聴きたいという変わり者、もしくは、たまたまそんな気分になった人もいたようです。聴いてるB面曲で趣味がわかる、というのはある大物アーティストがおっしゃっていたことですが、私もB面曲にこそアーティスト特有の色が出てると思うんです。これはどのアーティストにも言えることなので、どのアーティストでもB面曲やアルバム曲を大事にしてるリスナーの方は尊敬せざるを得ないんです。
話を戻すと、B面から聴くとこの曲が1曲目になるでしょ? でもポップな曲であるだけに1曲目でも悪くないでしょ?(これ思ってるの私だけかも・・・) これが大江千里の魅力でもあるんですね、実は。こんな変わり者のために6曲目は「吹雪におくれ毛」「うぶげのきもち」「エールを送ろう」に代表されるようにアップテンポな曲が置かれてるんですよ。中でも私のお気に入りは「赤茶色のプレッピー」ですけどね☆
はい。今回は「赤茶色のプレッピー」でした。大量に書きました。今まで、共感してくれる人が周りにいなかったので熱く語ったことはなくて、今回溜めてたもの全てを出し切ったと思います。余談ですが、最近学校でこの曲をはじめ、大江千里を好きになってくれた友達いるんですよ笑 それが私が嬉しかったことです。
感想、共感、反対意見、思い入れ等、あれば何でも、コメントお待ちしてます。次回は何の曲にしようかな・・・
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